加藤学長の共栄最前線

【2019年3月】 第15回卒業証書・学位記授与式

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みなさん、共栄大学ご卒業、誠におめでとうございます。

ご家族のみなさま、ご子息、ご令嬢の共栄大学ご卒業、誠におめでとうございます。

心からお祝いを申し上げます。

今年の卒業式は国際経営学部、教育学部、教育学専攻科を合わせまして290名の卒業生を社会へと送り出すことになります。毎年のことではありますが、このように立派になった卒業生を社会へと送り出しますことは、私ども教職員にとりまして大きな誇りであり、喜びとするところでございます。

卒業生の皆さんは本学に入学以来、幾度となく耳にしてきたと思いますが、共栄大学は「至誠の心、至高の誠実さを一生涯貫く至誠一貫」を建学の礎とする共栄学園が設立した大学です。そして大学には3つの教育理念があります。即ち、「社会学力」(教育の誠の生命は実践にあり。社会を生き抜く実践力を身につけよ)「至誠の精神」(自らを律する強き心。至高の誠実さをもってすべての事にあたれ)「気品の模範」(気品の模範として行動せよ。紳士淑女たれ)の3つを共栄大学の教育理念として掲げております。

私ども教職員は学生の皆さんを指導するにあたって、この3つの「教育理念を体現する学生を育成する」ということを全教職員が共有する価値観、使命と捉えて日々皆さんと接して参りました。即ち卒業生のみなさんは共栄大学において卒業に必要な単位を修得され、そして本学のディプロマポリシーを満たすとともに、教育理念である「社会学力」「至誠の精神」「気品の模範」を体現することが出来ると認められて本日、卒業ということになったものです。特にこの教育理念を体現することが出来るということは、みなさんがこれからこぎ出す社会にあっては極めて大きな力になります。これらの理念をしっかりと身に付けたことを大いなる強みと捉えて、自信をもって堂々と社会の荒波の中を突き進んでいって欲しいと思います。

みなさんが大学を卒業して新たに漕ぎ出す社会。来る5月には新しい御世となって平成の次の時代が始まります。次の時代はこれまでのパラダイム、即ちこれまで一般に考えられていた枠組みで推し量ることの出来ない社会になるだろうと思います。具体的に言うとそれは人生設計の枠組みにおいて変化が起こるということです。つまりみなさんの生きる時代は「人生100年の時代」と言われています。これはイギリスのリンダ・グラットン教授がその著書「ライフシフト」の中で指摘していることです。即ち日本で2007年に生まれた子供たちは107歳まで生きる確率が50%もあるとして、日本においては「人生100年時代」がやってくると指摘しているわけでございます。これを受けて政府もまた「人生100年時代構想会議」を立ち上げ、人々が健康で過ごす健康寿命を100歳前後と想定したライフサイクルの検討を行っています。

これまでは日本人の平均寿命を80歳として「教育を受けるステージ」「仕事をするステージ」「仕事を引退して余生を過ごすステージ」という3つのステージが人の一生のライフサイクルとして考えられてきました。このライフサイクルの大枠ではそれほどの変化はないかもしれませんが、それぞれのステージの中身が大きく変わってくることが想定されます。

「人生100年の時代」になりますと定年は恐らく70歳になるだろうと思います。70歳で定年となって仕事を引退したとしてもあと30年、まだまだ元気に活躍する時間があるわけです。そうなりますとどの時代においてもまだまだ学びに対する意欲を高める事が求められます。社会もこのようなニーズに対応すべく「生涯学習」が充実してきますので、みなさんはどのステージにいても、どの年代にいても益々自らを輝かせることが出来るという環境になってきます。みなさんも大学を卒業したから「学びが終わった」ということにはなりません。これから始まるみなさんの第2のステージ、「仕事をする」というステージにおいては学ぶことによってその仕事の専門性をより高め、他との差別化を図ることが出来るようになります。また皆さんの時代にはAI,即ち人工知能が更に進化し、仕事を進める上で共存する時代が必ずやってきます。そうなれば皆さんは学ぶことによって如何に効率よくAIを使いこなすことが出来るかどうかが勝負の分かれ目になるかも知れません。即ちこれから先の皆さんの人生において「学ぶ」という事はどのステージにあっても求められる大切な力であり、「学び」への取組み方次第で人生がより実りのあるものになるかどうか、大きく変わってくることは間違いありません。

江戸時代の儒学者に佐藤一斉という人がいます。彼の名前はあまり聞いた事がないという人がいるかも知れません。彼は言志四録という本を書いて数々の言葉を残していますが、吉田松陰をはじめその後の近代日本を作り上げた多くの人々に影響を与えた幕末の精神的指導者と言われる人です。その佐藤一斉先生がこう言っています。

「少にして学べば壮にして為す事あり。壮にして学べば老いて衰えず。老いて学べば死して朽ちず。」

「少にして学べば壮にして為す事あり。」(若くして学べば大人になって世のため、人のために役立つ人間になる)「壮にして学べば老いて衰えず。」(壮年になって学べば気力が衰えることはない。いつまでも活き活きとしていられる)「老いて学べば死して朽ちず。」(年を取って学べば益々見識も高くなり、社会に役立つことになる。死んでからでもその名は残る)

と言っています。佐藤一斉先生のこの言葉は、人はいくつになっても学ぶことをやめるべきではない。いくつになっても、学ぶことによって自分の人生が誰にも負けない充実したものになるという事を言っています。

「人生100年時代を生き抜く皆さんはどうぞこれからも学び続け、より良く充実した人生を歩むように努めてください。

人生のステージサイクルで、学歴を重ねて学ぶという皆さんの第1ステージは終わりかも知れません。即ち社会が用意した学びの段階は一旦ここで終わるかも知れませんが、これからは自らの意思で自らのステージで必要な事柄を学ぶ姿勢が求められることになります。

皆さんにとってこれからまだまだ残る70年、80年の人生において、自分にとって何が必要なのかを考え、そのための知力、知恵の力をつけるべく学びの機会を貪欲に追い求めて頂きたいと思います。これからは多様な働き方が生まれてきます。みなさんも多様な働き方の中から自分に最も合う学びの方法を見つけて自らの価値を更に高める努力を尽くして頂きたいと思います。そうすれば皆さんはお金には変えられない無形の財産を得ることが出来るはずです。さまざまな人との交流で培った経験、人的ネットワークなどが皆さんの人生をより一層充実したものとしてくれます。

「壮にして学べば老いて衰えず。」壮年になって学べばいつまでも活き活きとしていられる。「老いて学べば死して朽ちず。」年を取って学べば益々見識も高くなり、社会に役立つことになる。まさにこれが至誠一貫、至高の誠実さを一生涯貫きながら社会学力を実践する共栄大学の教育理念を体現することになります。卒業生の皆さんの明るい未来にエールを送り、私の式辞といたします。

本日は共栄大学ご卒業、誠におめでとうございます。

2019年3月22日

共栄大学 学長 加藤彰

                                  

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