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【2020年6月】 加藤学長からのメッセージ

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今回の「共栄最前線」は、私の子ども時代、1950年代に公開された日本映画「地球防衛軍」の話から始めましょう。「地球防衛軍」と言うタイトルのついたゲーム、あるいはストーリーは最近でも結構公開されています。高校生、大学生のみなさんも、「地球防衛軍」という言葉を耳にしているのではないでしょうか。今回取り上げる私の「地球防衛軍」は、最新の技術を備えた軍の話ではありません。私の子ども時代に公開された映画ですから、まさに半世紀以上昔の物語です。宇宙からやってきた外敵に対して、地球全体で対応する、当時としてはとても珍しいSF特撮を多用した映画です。子供心に大いに興奮し、仲間といつまでもその話をしていたのを鮮明に覚えています。

何故いまこの映画を思い出したのか、不思議に思う人も少なくないかも知れません。でもその理由は極めて簡単で明快です。今世界は一体となって、地球全体を襲う新型コロナウイルスとの戦いを続けているからです。このウイルスはまさに外からやってきた未知の物体であり、人種、性別、年代を問わず襲いかかる、極めて獰猛な人類共通の敵です。その敵に挑むため、世界各国の政府、医療機関等があらゆる英知を搾り、情報交換を密にしながら薬の発見、ワクチンの製造に日々邁進しています。まさに地球防衛軍としてコロナウイルスとの戦いを繰り広げているのです。そんな厳しい戦いであるにも関わらず、大変残念ながらこの地球防衛軍は、必ずしも一枚岩になれていないという現実があります。まだ戦っている最中なのに、発生源の責任を問うとか、もしあの時適切な対応していれば・・等、責任論を繰り広げているのは極めて残念で仕方ありません。

未だかつて経験したことのないような事態を引き起こしているウイルスですが、逆説的に言えば、身近なところで多くの利点を生み出していることも事実です。例えば、人々が協力して自粛生活を徹底し、ロックダウンのような強攻策をとらなくてもある程度の成果を上げることが出来たことは、日本人の民度の高さを世界に示した誇るべきことだと思います。また大学では本学を含め、海外に比べて後塵を拝していたリモート講義が、この外出自粛期間に一気に前に進みました。インターネットを介したリモート講義が共栄大学でもしっかりと定着したことは、自粛期間で得た大きな利点ではないでしょうか。

「ピンチをチャンスに変える」「苦境をバネに飛躍を遂げる」などは滅多におきることではありません。でもピンチや苦境を共有することで人々が一体となり、全員の力を結集すれば普通では考えられない大きなことが出来ると言うことを、厳しいコロナ対応から我々は学んだような気がします。コロナの脅威はまだまだ続きます。コロナ前の生活に戻るには、時間がかかるかも知れません。しかし、コロナ後の「新しい日常」ニューノーマルを徹底すれば、ある程度コロナとの共存は可能です。世界のリーダーが、自国の、あるいは自分たちの利益を判断基準に主張を繰り返し、譲り合わない間にも、我々一般人は自由に世界の仲間と繋がって、真の地球防衛軍の一員としてコロナに打ち勝ちたいものです。SOCIAL DISTANCEは求められても人と人の繋がりまでは断ち切ることは出来ません。人の英知は必ず未知のウイルスに打ち勝つことが出来ます。地球防衛軍はなくても、人と人が繋がれば必ず英知が生まれます。「人間」という字は「人」の「間」と書きます。人間は人と人の間が繋がって初めて真の意味で「人間」という存在になります。人と人の繋がりが英知を生み出し、必ずやピンチをチャンスに変える大きな力を発揮するに違いありません。

2020年6月1日 共栄大学 学長 加藤彰

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