2023.03.13
国際経営学部の田中准教授が、3月11日(土)に行われた、第14回共栄大学オープンキャンパスにおいて来校した高校生たちに模擬授業を行いました。田中准教授は、国際経営学部の専任教員(先生)で、田中先生は経営学の基礎について興味深い事例を使用し講義をしてくださいました。
授業の最初に田中先生は、経営学は「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」の4つの要素から構成されているが、この経営学は会社を経営する人、すなわち「社長さん」のための学問であると思われがちであるとおっしゃいました。しかしこの経営学は、企業や社長のみならず、私たちが所属する多くの組織にも当てはまり、例えば高校生たちが所属する部活動の運営にも経営学は役に立つとのことです。それは部活動も「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」で構成されているからです。
次に、田中先生は経営学を学ぶ事例として、コンビニエンスストアで売っている「ハーゲンダッツミニカップアイス」に焦点を当てました。ハーゲンダッツのミニカップアイスは、定番商品として9種類(バニラ、ストロベリー、グリーンティーなど)が常時販売され、その他にも期間限定商品として8種類(カスタードプリン、べリ-ベリーチーズタルトなど)などが販売しているそうです。しかしスペースが限られているコンビニエンスストアでは全種類のアイルを販売することはできません。そこで来校した高校生がそのコンビニエンスストアで働いていた場合、どのような種類のアイスを発注するかという問題を投げかけました。5種類の味のアイスしか発注できないとしました。しかしそこには立地条件がありました。(若い女性が多いオフィスビル、卒業を控えた児童がいる小学校、若い親子がいる住宅街など)また田中先生は、情報として現在のハーゲンダッツのアイスの人気のある味のランキングも教えてくれました。また田中先生は、売れ残りや品切れを最小限に抑えることが経営学にとって重要ですとおっしゃいました。高校生たちは話し合いをしながら考えた後に「子供が多く住んでいるのでチョコレート味を多く発注すべき」という意見もでましたが、もう一方で「味が似てないものをそろえるべき」という意見も出ました。さらに「あえて人気の乏しい味の商品を少量でも置くことで、多数派と少数派の双方の需要に応じるべき」という意見も出て、田中先生も感心して聞いていました。
「このような問題に正解はありません。重要なことは仮説を立て、結果の検証を行い、次のビジネスにつなげていくことです」と田中先生は結論を述べました。このような身近な商品を使って経営学を学んでいくことの楽しさを高校生たちは実感したと思います。
次回の共栄大学のオープンキャンパスは、新年度の4月1日(土)に行います。是非皆様お越しください。