【国際経営学部】性別の関係ない結婚式を手掛ける安里ミムさん、パートナーのみーちゃんにインタビュー

2024.02.09

国際経営学部

みーちゃん、ミムさんさん 結婚式のひとこま

 フィールドワークⅡ(中田)では、1月10日に特別講義として、沖縄県内で性別の関係ない結婚式をプロデュースする「Meme」の運営をする安里ミムさん、パートナーのみーちゃんを招き、講話回のスタイルでインタビューを実施しました。インタビュー前には、LGBTQ当事者として発信するおふたりの記事やSNS、昨年沖縄県内で実施したおふたりの結婚式の動画などから事前調査し、ブライダル業界のLGBTカップル対応についての講義を受けた後、インタビュー項目は全て学生が決定し、それぞれが作成した質問を自身でインタビューしました。

 インタビューは、主に(1)おふたりの背景、(2)結婚・結婚式について、(3)起業・事業についてです。ジェンダー、セクシャリティに関する非常にプライベートなことを伺うため、「どこまで聞いていいのか」、「セクシャリティについて、結婚したばかりのふたりに過去の恋愛について聞くのはどうか」「それはいい気がしないのではないか」…など事前準備においても大いに話し合いをし、学生は緊張していましたが、自然体でご自身たちのことを語っていただけ、多様な性、個人や産業としてどのように受けとめ、支えるのがよいのか考える機会となりました。

 今回のインタビューを振り返り、学生は次のような感想や学びを得ました。なかでも、Xジェンダーであるみーちゃんの性自認に関して、思ってもみない回答であったという感想を持つ学生が多くいました。Xジェンダーを調べると、「男性・女性どちらにも当てはまらない性自認を持つ」という説明がなされることが多く、私たちはその感覚を実感できずにいました。そこで、ある学生から「Xジェンダーのみーちゃんは、なぜ女性用のウェディングドレスを選んだのか。」という疑問をインタビューしました。その質問にみーちゃんは、結婚式前の衣裳合わせ時に、タキシードを着たら、気分が悪くなってしまい、その感覚を男性が女性の格好を無理やりして周りからそれをみて、笑われているような気持ちになること。みーちゃんは、何か自身にとって大きな出来事が起こった後に性自認が切り替わり、基本的には女性の格好をすることを好むことの方が多いが、切り替わった場合には、むしろタキシードが着たいと思うこともあるとお話ししてくれました。

 おふたりの馴れ初めや、やり取りなどを伺い、バイセクシャルのミムさんがXジェンダーであるみーちゃんに対して「男性のみーちゃんも、女性のみーちゃんも好きになれてお得」という表現をしていましたが、インタビュー後の事後授業である学生が、「みーちゃんは、ただ幅が広いだけだと思う。どちらの服装や性別にも対応できるということだと思う。」という感想を共有し、「その考え方が素敵だよね!」、「たしかにみーちゃんは、タキシードを着ても絶対かっこいいよね!」などと盛り上がりました。

 沖縄-埼玉の遠隔授業でしたが、おふたりに直接インタビューをすることによって、「もっと神経質な感じかなと思っていた」、「変わってほしいのは仕組やシステムではなく、人の目だということが特に印象に残り、LGBTQという括りではなく、性格などと同じようにとらえていきたい」「興味がないわけではなかったが、知れる機会となり、どういう目に見てほしいとか、どういう風になれば生活しやすいとかがわかった」など、学生それぞれの意識が変わる学びの機会となりました。

 ごく自然に、おふたりの背景、結婚式実施までに感じたこと、今後広く社会にのぞむことなどをたくさんお話しいただき、時折学生にも楽しく絡んでいただき、ほのぼのとしたインタビューの時間となりました。このような機会をいただけましたことをおふたりに心より感謝申し上げます。

インタビューに答えるみーちゃん、ミムさん

参考文献

沖縄ウェディングMeme

「性別にとらわれない自由な結婚の形の結婚式を提案「Meme」立上げ 多様な希望に応えプロデュース」沖縄タイムスプラス

「「こんな披露宴あってもいい」沖縄市のカップル、自分らしく2人でウェディングドレス」沖縄タイムスプラス

「「ありのままでいて」バイセクシャルとXジェンダーのカップルが伝えたいこと」沖縄タイムスプラス

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