2025.09.30
共栄大学のエアライン・ホテルアカデミー生総勢10名は8月27日、真夏の強い日差しが残る中、大和合金株式会社(埼玉県入間郡三芳町)を、「ONE DAYインターンシップ」にて訪問しました。
同社は、日本の製造業の原点とも言うべき、“物づくりのこころ”を大切にされた企業です。
素人には馴染みない分野ですが、「特殊銅合金」、即ち銅を主成分とし特定の目的のために微量の他元素を添加して作られた銅合金の一貫生産体制を構築。日本のみならず世界経済を支えていることから、正に縁の下の力持ち的な存在です。
同社の製品の一例を挙げますと、航空機のランディング・ギアがあります。 着陸時のとてつもない荷重に耐え、異次元の強度が要求される、エアバスA350のランディング・ギアに採用されたり、また米国IT企業の勇であるインテル社への部品供給を間接的に行ったりと、目に見えないところで私たちの日常生活や経済活動を支えてくれている超優良企業であることを知りました。
インターンシップ当日朝、学生達は最寄り駅の「鶴瀬駅」に集合。そこから社有車にてわざわざお出迎えいただき、大和合金さんに移動しました。 すぐさま、小原取締役による会社説明会を開催いただきました。途中、萩野社長自らご挨拶にお越しいただき、一同恐縮しきりでした。
続いて、軍手に安全帽などを身に纏い、いざ特殊銅合金の製造現場へ潜入。(専門用語でプレスやハンマー等で金属を成型することを「鍛造」と言うそうです) 熱処理では約900~1000℃の高温に熱せられた銅を面前にし、その真っ赤に熱を帯びた銅を専用のフォークリフトを巧みに操りながら、テキパキとお仕事をされる社員の方々に、学生達は言葉を失っていました。熱処理炉から出てきたこの円板は半導体産業で使用されるものです。
途中、昼食時には、社内の農園で育てられた野菜などをふんだんに用い丁寧に手作りされた、同社の特製ランチに学生達も大いに舌鼓を打ちました。美味しいランチをご馳走さまでした。
このインターンシップに参加したある女子学生は、「今までずっと身近である『B to C』の企業ばかりに目を向けがちでした。でも、大和合金さんを見学したことで『B to B』の良いものをつくれば、絶対的に評価されるという特徴や、中小企業だからこそできる大企業が取捨選択で捨ててしまうような作業をできる強みなどを知り、B to B企業さんへの興味が湧きました。」と目を輝かせて語ってる姿が印象的でした。 また他の男子学生は、「大和合金さんには外国籍の方も多く採用され、また働いている方々の年代も幅広いところにとても魅力を感じました。」と同社の人を大切にされる経営の一端を身を持って学びました。
今回のこの「ONE DAYインターンシップ」は、引率した館山友宏先生の大学時代に同じクラスだったI氏とのご縁で実現しました。学生達は、人と人とを結ぶ「ご縁」の大切さも学び、一日お世話になった大和合金さんを後にしました。