2026.06.04
小林尚行ゼミでは、開発途上国の課題解決に向けた国際協力や民間企業の役割など、「開発協力」について研究をしています。
去る5月21日、ゼミの課外活動として豊島区に拠点を置くGTN社を訪問しました。GTN社は国籍や文化の違いを越えて誰もが活躍できる環境づくりを支援する企業です。外国人向け生活サポートを軸に、企業活動を通して多文化共生社会の基盤を築いています。
今回の課外活動では、移民・難民への寛容度が揺らぐ国際情勢を背景に、GTN社の理念と実践を手がかりに民間企業が果たし得る役割や課題を学び、日本が目指すべき多文化共生社会のあり方を考察することを目的として実施しました。

累計70万人以上の在住外国人の利用・支援実績を持つGTN社は、外国人が日本で生活基盤を確保するために必要な支援を企業活動として行なっています。例えば、外国人は日本にてアパートを借りたくても、家族や親戚のサポートが得られない中、日本の商慣習である保証人制度が障壁となり、直ぐに住む場所を見つけることができません。そこで、GTN社は家賃保証、賃貸仲介など、公的機関がサポートできない部分を企業活動として展開しています。また、日本の慣習やマナーなど、外国人が理解できずにトラブルに発展してしまわないように、契約者に対して25言語で木目細かに対応をしています。

GTN社の大宮さんと呉さんからは、対談方式で楽しくGTN社の活動についてお話しを頂きました。ゼミ生からは、「多国籍のスタッフが働く環境においてコミュニケーションの取り方や仕事の進め方はどのようにされていますか?」、「日本の少子高齢化の課題に関し、外国人の就労の観点から海外の実践から学べるものはありますか?」、「GTN社に相談される外国人への支援内容にはどのようなものがありますか?」などの質問があげられました。

参加したゼミ生からは、
「私が最も感銘を受けたのは、住居、電話、仕事、日常生活など、生活のあらゆる面において、会社が外国人に対して包括的なサポートを提供している点でした。 私自身もかつて留学生だった経験から、外国人が日本で生活する際に直面する困難に共感できます。 さらに、社内見学を通して、様々な国籍の従業員が働く国際的な職場環境を目の当たりにすることができました。」
「今回の課外活動を通して、GTN社は外国人を支援するだけでなく、多様な文化や価値観を尊重しながら社会課題の解決にも取り組んでいる会社だと学ぶことができました。また、働く環境づくりにも力を入れており、多くの人が安心して働ける職場であることが印象に残りました。」
「GTNは単なるサービス企業ではなく、日本と外国人との架け橋のような存在であり、日本社会全体の利益の発展に貢献していると感じます。」などの感想が寄せられました。
世界では「自国第一主義」が広がり外国から流入する人びとに対する寛容度が揺らいでいます。第二次世界大戦後、国際協力などを通じて平和国家の建設に向けて努力を重ねてきた日本は、今後どのような社会を築くべきなのでしょうか?
今回の企業訪問からは、多文化共生の可能性について深めることができました。ご協力いただきましたGTN社の皆様に心より感謝申し上げます。