【2017年2月】 加藤学長メッセージ

2017.02.01

学長メッセージ

大学入試センター試験が終わりました。大学入試も佳境を迎えたというところでしょうか。

「大学入試」は多くのドラマを生み、想い出としてその人の記憶に長く残ります。
このような出来事は、他にはそれほど多くはないでしょう。それくらい「大学受験」を巡って過ごした日々は、青春のある一面に深く刻み込まれる強烈な印象として残ります。
そのため受験当日、「今日で自分の一生が決まる」という、悲壮感に近い決意を抱いて試験に臨む人も少なくありません。

確かに「大学受験」に臨むには、相当な覚悟と決意が求められます。
でも大事なことは「今まで受験勉強をしっかりやってきた」という自信を持つことと、問題用紙を前にして「これまでやってきた勉強の成果をしっかりと発揮する」という集中力ではないでしょうか。しっかり準備したという【自信】と、問題を正確に把握して回答する【集中力】の二つを示すことが出来れば、どんな難関も突破出来ることは間違いありません。

【自信】と【集中力】は決して受験勉強の時だけに必要なものではありません。

みなさんも馴染んでいるスポーツの世界でも同じことが言えます。例えばオリンピックのたびに話題になるウエイトリフティング(重量挙げ)。私は若いころ、「ウエイトリフティングの選手は良いな。他の競技の人たちは時間をかけて闘うのに、ウエイトリフティングの選手はバーベルの前にたったらササッと挙げて終わりだから」と軽口をたたいていました。ところがどうでしょう。バーベルを挙げて結果を出す、その一瞬に3年、4年と長いこと時間をかけて練習し、精進してきた成果を出さなければなりません。その一瞬にかける選手の集中力は並大抵ではないはずです。
高梨沙羅選手が快進撃を続けるスキージャンプもそうです。ジャンプ台を滑り出し、踏み切るそのタイミングをコンマ1秒外しても結果は悲惨なものになるそうです。「いまだ!」というタイミングを逃さない【集中力】の素晴らしさが彼女の快進撃を支えているのではないでしょうか。

受験のみならず、これからの人生において【自信】と【集中力】はみなさんの大きな武器になるはずです。もちろん武器となるまで【自信】が持てるようになるためには、「努力すること」が前提になります。努力を尽くして【自信】が持てるようになる、その【自信】を信頼して一瞬にかける【集中力】を発揮することが出来れば、乗り切れない困難は絶対にありません。

その結果として得られる成果ほど、みなさんの人生を豊かにしてくれるものはないのですから。   

2017年2月1日

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