【2017年12月】 加藤学長からのメッセージ

2017.12.01

学長メッセージ

早くも12月を迎え、何かと気ぜわしい日々が続きます。ついこの間、ハロウィンのイベントが終わったと思ったのも束の間、街中はもう冬のイルミネーションに彩られ、すでにクリスマスの雰囲気漂うシーンに変わっています。早くなる日の入り、次第に下がる気温に季節の移ろいを楽しむ暇もなく、過ぎ行く時の流れの速さにただ呆然とするばかりなのは決して私だけではないでしょう。

大学受験の最盛期を迎えた受験生のみなさまは、時が早く流れることにある種複雑な想いを抱いているのではないでしょうか。「まだまだ準備したいのに目標とする大学受験の日が迫ってくる、時よ、しばし歩みを止めて欲しい」と思う人もいれば、「早く大学受験というプレッシャーから逃れたい、時よ、足早に通り過ぎて欲しい」と思う人もいるでしょう。

しかし、言うまでもなく、時は各々の感情を抱く人のそれぞれに、公平に平等に流れていきます。あとひと月ほどで大学センター入試も実施されます。

時の流れに対する人々の思いはそれぞれかも知れません。どのように感じるかは別として一つ言えることは、「今やるべき事は今やるべき」と言うことではないでしょうか。「時はまだ十分にあるのだから、焦ってやる必要はない」という考えもあるでしょう。

「忙しかったのだからここで一息入れても問題はない。今やらなくてもいつでも出来る」という考えもあるかも知れません。もしこのような考えに陥ってしまったなら、それは時間の流れの早さを認識していないと言わざるを得ません。時間は誰にでも公平に、平等に流れるものではありますが、その人の時間の流れに対する考え方によって使われる時間の中身が大きく異なります。「今やるべき事を今やるのだから、時間を少しでも疎かにしない」と言う考え方で物事に対処することと、「今やるべき事だけど、時間のある時にやろう」とすることとは必ず結果に差が生まれます。その差を生むのは「集中力」であり、「使命感」です。「今やるべきことを今やる」との考え方で物事に対処すれば、常に時の流れを意識することになりますから時間には限りがあること、一定の時間内に成果を挙げることが如何にその人の心に充実感、満足感をもたらすかを容易に認識することが出来るに違いありません。

若い人と年を重ねた人の間では、時の流れの感じ方が異なるとは良く言われることです。

確かに受験されるみなさんと私の間では違いがあるでしょう。みなさんと同じ1ヶ月を過ごしても、私の方が数段早く時が流れるように感じるかも知れません。しかし、これもみなさんが時間の流れに対してしっかり意識すれば同じような結果になるかもしれません。

イギリスの詩人、ロバート・ヘリック(1591~1674)も言っています。

「時のある間にバラの花を摘め、時は絶えず流れ、今日微笑む花も明日には枯れる」

みなさんには「今やるべきこと」をしっかりやって、素晴らしいバラの花を摘み取って欲しいものです。

2017年12月1日 共栄大学 学長 加藤 彰

一覧に戻る
ページトップへ